失業保険(雇用保険の基本手当)とは
失業保険と呼ばれているものの正式名称は、雇用保険の「基本手当」です。会社を退職して次の仕事を探している間、生活を支えるために国から支給されます。支給額は「退職前6ヶ月の給与」「年齢」「雇用保険の被保険者期間」「退職理由」の4つで決まります。
受給までの流れ
- 離職票を受け取る:退職後、会社から「雇用保険被保険者離職票」が届きます(通常10日〜2週間程度)。
- ハローワークで申請:住所地を管轄するハローワークで求職の申込みと受給資格の決定手続きをします。
- 待期7日間:申請日から通算7日間は退職理由を問わず支給されません。
- (自己都合のみ)給付制限 約1ヶ月:2025年4月以降、原則2ヶ月から1ヶ月に短縮されました。会社都合の場合はありません。
- 失業認定日:原則4週間に1度ハローワークに行き、求職活動の実績を申告して失業状態の認定を受けます。
- 振込:認定後、約1週間で指定口座に振り込まれます。
基本手当日額の計算式
支給額の基礎となる「基本手当日額」は次の手順で計算します。
賃金日額 = 退職前6ヶ月の給与合計(賞与除く・残業代含む)÷ 180
基本手当日額 = 賃金日額 × 給付率(50〜80%)
給付率は賃金日額が低い人ほど高く設定されています。賃金日額5,200円以下なら80%、5,200円超〜12,790円以下は80%から50%へ段階的に下がり、12,790円超は50%(60〜64歳は45%)です。さらに年齢区分ごとに日額の上限が定められています。
| 退職時の年齢 | 基本手当日額の上限(2025年8月〜) |
|---|---|
| 29歳以下 | 7,065円 |
| 30〜44歳 | 7,845円 |
| 45〜59歳 | 8,635円 |
| 60〜64歳 | 7,420円 |
※ 上限額・給付率の境界額は毎年8月1日に改定されます。本ツールの金額は2025年8月時点の目安です。
所定給付日数の一覧表
自己都合退職の場合
| 被保険者期間 | 1年未満 | 1〜9年 | 10〜19年 | 20年以上 |
|---|---|---|---|---|
| 全年齢共通 | —(受給不可) | 90日 | 120日 | 150日 |
会社都合退職(倒産・解雇等)の場合
| 年齢\被保険者期間 | 1年未満 | 1〜4年 | 5〜9年 | 10〜19年 | 20年以上 |
|---|---|---|---|---|---|
| 29歳以下 | 90日 | 90日 | 120日 | 180日 | — |
| 30〜34歳 | 90日 | 90日 | 180日 | 210日 | 240日 |
| 35〜44歳 | 90日 | 90日 | 180日 | 240日 | 270日 |
| 45〜59歳 | 90日 | 180日 | 240日 | 270日 | 330日 |
| 60〜64歳 | 90日 | 150日 | 180日 | 210日 | 240日 |
同じ条件でも会社都合の方が給付日数は大幅に長くなります。退職理由は離職票の記載で決まるため、解雇や倒産、長時間残業など会社側に原因がある退職なのに「自己都合」と記載されている場合は、ハローワークで異議を申し立てることができます。
早く再就職したら「再就職手当」がもらえる
基本手当を受給しきる前に再就職が決まった場合、所定給付日数を3分の1以上残していれば「再就職手当」を受け取れます。支給額は、支給残日数が3分の2以上なら残額の70%、3分の1以上なら60%をまとめて受給できます。たとえば日額5,000円・残日数60日(3分の2以上)なら、5,000円×60日×70%=21万円が一括で支給される計算です。「もらいきってから就職した方が得」とは限らないので、良い求人があれば積極的に応募しましょう。